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配信日時

マンハッタン翁 2025

視聴期限 2025年2月4日(火) 23:59まで

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※当日プログラムはPDFをメッセージでお送りします。

●ご挨拶
マンハッタン翁の初演は2006年だったと思います。1994年にニューヨークに留学をしていた時に、ニューヨークに住む高齢者の人々のありようが日本とは違っている、という感覚をなんとか作品にしたのが始まりでした。
ニューヨークの3人の老人。彼らはみんな「移民」と呼ばれる貧しく孤独な人。彼らは亡くなって天の世界に喜びを持って迎えられます。天の花の精霊たちは「私たちにニューヨークの町を祝福してくれる翁が生まれました」と3人の老人たちを讃え、祝福します。おそらくニューヨークに翁の文化がないと、思った不思議な日本人が書いた作品でした。
しかし現在、日本にも在留外国人と呼ばれる人たちのことが話題になってきています。たとえば作者である私は埼玉県川口市に住んでいますが、「川口市ってクルド人が日本で一番多い場所で、桜井さん、大丈夫?」と。なぜ大丈夫?という質問が来るのか?それはクルドの人々がどのような国から来て、どのような言語を話し、どのような生活習慣、文化を持っているか全く想像もつかないから。だから彼らは私に「あなたのそばにいて大丈夫?」と言うのでしょう。この感覚は嫌悪というイメージへとつながってゆきます。
今、世界では「移民が私たちの仕事を奪っている」「彼らのために税金が使われている」と移民を拒むことを政策にあげると多くの人々に支持され、大統領に選ばれる(そんな単純な話でもありませんが)という状況も見えてきました。
日々の生活に精一杯な厳しい状況に置かれると、誰でも心が狭くなる、そんな世の中なのかもしれません。だからこそ、あらためて、家族からも友人からも社会からも最も疎外されゆく人々が翁となって、貧しく孤独な人々を見守るエネルギーの存在となることを私たちは期待したい。貧しく孤独な人々が、新年にもっとも祝福されるべき人々であればと。それが手を差し延べるだけの力もない私たちが救われるような、平和な社会への道の一筋の希望でもあるように見えてくるのです。

2025年1月5日 於:楽道庵
桜井真樹子




●作品について
​ この作品は、ニューヨーク・マンハッタンに住む、ヒスパニック系、日系、アフリカ系の三人の老人が、死を迎えるときから物語は始まります。彼らは、故国から離れ、マンハッタンに移り住み、そこで貧しく孤独に、亡くなってゆくとき、「花の精」に出会い、天の国へと向かいます。天の国は、三人の老人を迎え入れ、マンハッタンに翁が生まれたことを祝福し、吉祥が訪れます。


■原作・脚本・主演:桜井真樹子
●キャスト /スタッフ
シテ「翁」:桜井真樹子
ワキ「花の精」アイ:吉松章
声明:山口裕加奈
面箱・地謡:吉田正子
小鼓・能管:今井尋也

面:北澤秀太
デザイン:Diminish Design Partners
制作・運営:マリプラ

​■マンハッタン翁2025 公演概要
●日時1月5日(日)16:30開場17:00開演
●会場:楽道庵
●場所:東京都千代田区神田司町2-16
●料金:前売り3.000円、当日3,500円

www.sakurai-makiko.com/manhattan-okina

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マンハッタン翁 2025 2,000 円(税込)